ベンツの警告灯一覧 点灯の原因と対処法を徹底解説!

ベンツ知識

ベンツの警告灯が突然点灯すると、不安に感じる方も多いでしょう。

この記事では、ベンツの警告灯が点灯したときの車の状態、考えられる原因、対処方法などについて詳しく解説しています。

「ベンツの警告灯が点いたけど、どうすればいいの?」「警告メッセージが出たときの対応方法が知りたい」という疑問にお答えします。

ぜひ最後までお読みください。

ベンツの警告灯とは?

車の警告灯は、運転中に車の状態や異常を知らせる重要なサインです。

警告灯はおもに色によって緊急性が異なります。
それぞれの色による緊急性は以下の表のとおりです。

警告灯の色緊急性必要とされる行動
最も緊急性が高い・ただちに安全な場所に停車
・点検が必要
オレンジ注意が必要・早めの点検が推奨される

車は異常を検知すると警告灯を点灯して、目に見えない問題や危険な状況をドライバーに知らせます。

車の警告灯の点灯を無視したまま走行し続けると、事故につながる危険性や、重大な故障につながり修理費用が高額になるリスクがあり非常に危険です。

このようなリスクは早めの対処で防げます。

ベンツの警告灯一覧

ここではベンツの各警告灯について、点灯した場合にどのような対応が必要なのか詳しく解説していきます。

エンジン警告灯

エンジン警告灯は、エンジンやその関連システムに異常が発生した際に点灯するランプで、「エンジンチェックランプ」とも呼ばれています。

エンジン警告灯が点灯した場合の代表的な症状は以下のとおりです。

エンジン警告灯が点灯した場合の代表的な症状

・加速不良
・燃費の悪化
・異音や異臭の発生
・エンジンのパワー不足
・アイドリング時の異常音や不安定な回転

エンジン警告灯が点灯したときの原因は複数考えられますが、ここ10年間くらいで発売されているベンツで一番多いのはNOxセンサーの故障です。
NOxセンサーとは、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)の濃度を測定する部品のことです。

NOxセンサーの故障についてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので、ぜひ併せてご覧ください。

エンジン警告灯が点灯した場合は以下の行動をとりましょう。

エンジン警告灯が赤く点灯した場合に取る行動

・安全な場所に停車する
・エンジンの状態を確認する
・再始動してみる

警告灯が点灯したら、まず安全な場所に車を停めることが最優先です。
車を停めたら、エンジンから異音や異臭、振動などの異常がないか確認します。

エンジン警告灯を無視して走行を続けると、エンジンが焼き付く・突然のエンジン停止などの重大な故障を引き起こす可能性があり、非常に危険です。

エンジン警告灯が点灯したらベンツの専用診断機「DAS」がある整備工場に連絡し、必要な修理や部品交換を依頼しましょう。

エアサスペンション警告灯

エアサスペンションとは、空気バネによって車体の高低を調整し走行中の衝撃を受けとめる部品のことです。
ベンツのエアサス警告灯は、このエアサスペンションシステムに問題が発生していることを示すランプです。

エアサス警告灯が点灯した場合の車では、おもに以下のような症状が起きます。

エアサス警告灯が点灯した場合の代表的な症状

・車高が不安定になる
・乗り心地が悪化する
・ハンドリングが不安定になる

エアサスが正常に機能しないと、路面の凹凸を強く感じるでしょう。
車体が片側に傾いたり、全体的に沈んだりする場合があり、とくにカーブを曲がる際には車の安定性の低下を感じます。
このようにエアサスに不調が出ると、乗り心地や運転の安定性が悪化します。

エアサス警告灯が点灯したときの原因には、以下のようなことが考えられます。

エアサス警告灯が点灯したときの原因

・エア漏れを起こしている
・コンプレッサーが故障している
・センサーに不具合がある
・配線に問題がある

エアサス警告灯が点灯したときは、まずエア漏れが疑われるでしょう。
関連部品に亀裂や損傷があり、空気が漏れてしまっている状態です。

また、空気を供給するコンプレッサーが正常に機能していない場合や、車高を測定するセンサーなどが正確に動作していない場合も点灯の原因として考えられます。
そのほかに考えられるのは、システムの配線が断線や接触不良を起こしているケースです。

エアサス警告灯が赤く点灯したときは、すぐに車を安全な場所に停車します。

エンジンを停止して車の状態を確認し、ベンツの専用診断機「DAS」がある整備工場で修理を受けましょう。

エアサスの故障についてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので、ぜひ併せてご覧ください。

ナビ警告灯

ベンツのナビ警告灯は、ナビゲーションシステムに問題が発生していることを示すメッセージです。

ナビゲーションシステムに問題が発生した場合、以下のような症状が起きます。

ナビゲーションシステムに問題が発生した場合の症状

・「ナビゲーション起動中」と表示されたまま起動中の画面から動かない
・「盗難防止機能が作動しました 指定サービス工場で点検を受けてください」と表示される
・画面が真黒くブラックアウトしたままナビが動かない

このようにメッセージが表示されたままナビが起動しない場合や、画面が黒いままで反応しない場合は、ナビの故障が原因と考えられるでしょう。
いずれもHDD交換の修理対応となり、70万円前後の費用がかかってしまいます。

ナビの故障に関しては、故障する前に事前に対策するしか方法はありません。
ナビをHDDからSSDに変更すると、性能と耐久性が向上するので安心です。

ここでHDDとSSDの違いを比較してみましょう。

HDD

・物理的な回転ディスクを使用してデータを保存するため、車内で常時発生する振動や衝撃に弱い
・とくに日本のような高温多湿の環境では故障のリスクが高まる
・HDDが故障すると地図データや重要な情報が失われる可能性があるため注意が必要

SSD

・フラッシュメモリ技術を使用しており、動く部品がないため振動や衝撃に対して強い
・HDDと比べて車内環境での耐久性が大幅に改善する
・HDDよりも読み込み速度が劇的に向上する
・高速化によってナビゲーションシステムの起動時間や操作の反応速度が大幅に改善

とくにW205 CクラスやW213 Eクラスなどの特定のモデルでは、HDD故障の報告が多く見られるため、SSD化が強く推奨されています。

HDDからSSDに変更する際には、元のHDDからデータを複製するので、万が一の故障時にもデータを再利用できて安心です。

SSDへの変更についてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので、ぜひ併せてご覧ください。

バッテリー警告灯

ベンツのバッテリー警告灯は、車の電気系統に異常が発生していることを示すランプです。

バッテリー警告灯が点灯した場合の車では、おもに以下のような症状が起きます。

バッテリー警告灯が点灯した場合の症状

・ライト、エアコンなどが正常に機能しない
・バッテリーへの充電が正常におこなわれない
・「エンジンを止めずに停車してください」と表示される
・走行中にエンジンが停止する

バッテリーに異常が発生すると、車内の電子機器やライトなどが正常に機能しなくなり、運転中に視界が悪くなることがあります。
またバッテリーが放電してエンジンが突然停止する可能性もあり、大変危険な状態です。

バッテリー警告灯が赤く点灯したら、安全な場所に停車してエンジンを切りましょう。
高速道路などですぐに停車できない場合は、ライトやエアコンなどの電装品の使用を控えつつ、安全な場所まで移動します。
その後はロードサービスに連絡して、対応してもらいましょう。

バッテリー警告灯が点灯したときの原因はいくつか考えられますが、多くの場合はバッテリー自体の劣化です。

バッテリーは通常2〜3年で劣化し充電能力が低下するので、定期的に交換することで重大な事故や故障によるリスクを軽減できます。

バッテリーについてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので、ぜひ併せてご覧ください。

また、近年のベンツには「バックアップバッテリー」といったサブバッテリーも搭載されており、こちらも3年程度のスパンにて交換が必要です。

バックアップバッテリーが司どっているのは主に安全装備が多く、消耗し機能しなくなると安全装備が基本的にはほぼすべて使用できなくなります。

また、車種によってはアイドリングストップから復旧しないなんていうこともあるため、こちらも早めに交換しておくか、購入時に履歴が辿れない場合は事前に交換をすることをおすすめ致します。

ESP/ABS警告灯

ESPは車の横滑りを防止する装置、ABSは急ブレーキ時などにタイヤがロックするのを防いで車の安定性を確保する装置です。

ESP/ABS警告灯は、車の安全に関わる重要なランプです。

この警告灯が点灯した場合の車では、おもに以下のような症状が起きます。

ESP/ABS警告灯が点灯した場合の症状

・制動性能が低下する
・横滑り防止機能が喪失する
・ハンドル操作が重く感じる
・エンジンパフォーマンスが悪化する

警告灯が点灯したときには、「現在使用できません 取扱説明書を参照」や「アクティブブレーキアシスト機能が制限されています 取扱説明書を参照」などの警告メッセージが表示される場合もあります。

ABSが正常に機能しない場合、滑りやすい路面での制動距離が延びる可能性があり危険です。
ESPが機能しないとカーブでの安定性が損なわれ、急なハンドル操作時に危険が増します。
ESPシステムに問題がある場合、エンジン出力にも影響を及ぼすことがあり、パフォーマンスが低下することもあるでしょう。

ESP/ABS警告灯が点灯したときには以下の行動をとってください。

ESP/ABS警告灯が点灯した場合に取る行動

・安全運転を心がける
・エンジンを再起動してみる
・ハンドル操作によるリセットをおこなう
・タイヤ空気圧を確認する

警告灯が点灯したときの車は安定した走行が困難な状態のため、急な操作や高速走行は避けましょう。

一時的なエラーの場合、エンジンを再起動すると解消されることがあります。
またエンジンをかけた状態でハンドルを右左に切り、その後エンジンを切って再始動すると、警告灯が消えるケースもあります。

タイヤの空気圧が適正でない場合にも、ABSやESPシステムに誤作動を引き起こすことがあります。
タイヤの空気圧は自然に抜けていくので、月に1回程度はガソリンスタンドやタイヤ専門店、整備工場などで空気圧をチェックしましょう。

上記のような対策をおこなっても問題が解決しないときは、ベンツの専用診断機「DAS」がある整備工場で適切な診断を受けることが重要です。

ESPとABS警告灯の点灯は車の安全性に直結する問題のため、放置せずに速やかに対応しましょう。

冷却水量/冷却水温度警告灯

冷却水量/冷却水温度警告灯は、エンジンの冷却システムに問題がある可能性を示すランプです。

冷却水量/冷却水温度警告灯が点灯した車は、冷却水不足やエンジンが高温になっていることが予想されます。
「冷却水が減少 停車してエンジンを停止」などの警告メッセージが表示される場合もあります。

冷却水が不足すると、エンジンが適切に冷却されずオーバーヒートを起こすことがあるため危険です。

冷却水量/冷却水温度警告灯が赤く点灯したら、まずは安全な場所に停車し、エンジンを切りましょう。
次にボンネットを開けて、エンジンルームの熱を逃がします。
エンジンルームは高温になっているので十分に注意してください。
冷却水タンクの液量を確認し、必要に応じて適切な冷却水を補充します。

冷却水の補充方法

①エンジンが冷えてからリザーブタンクのキャップを反時計回りにゆっくり1回転まで回して圧力を抜きましょう
②圧力が抜けたら、キャップをさらに反時計回りにゆっくり回して取り外します
③液面の高さに注意して、冷却水をリザーブタンク内のバーが隠れる位置まで補給します
④補給後はキャップを確実に閉めてください

冷却水を補充して警告灯が消えた後も、なるべく整備工場に連絡し診断を受けることを検討してください。
定期的な冷却システムの点検や冷却水の交換をおこなうことで、大きなトラブルを未然に防ぎ、安全運転の維持ができます。

冷却水量/冷却水温度警告灯が点灯した場合の別の原因としては、サーモスタットやウォーターポンプの故障が考えられます。
これらの故障を放置すると、エンジン内部の部品が焼き付いたり変形したりする可能性があり、エンジンの損傷や走行不能につながるため大変危険です。

警告灯の点灯を放置すると後々の修理で高額な費用が発生してしまうので、冷却水量/冷却水温度警告灯が点灯したときは早めにベンツの専用診断機「DAS」がある整備工場で診断と修理を受けましょう。

メンテナンスインジケーター

メンテナンスインジケーターは、車の点検が必要なタイミングをドライバーに通知する機能です。
定期的な整備により部品の劣化や摩耗を防ぎ、故障や事故のリスク低減を目的としています。

メンテナンスインジケーターが点灯した場合は、エンジンオイルやフィルターなどの消耗品の交換時期が近づいていることが考えられます。

点灯を無視して定期的なメンテナンスを怠ると、エンジンやブレーキなどの性能低下、安全性への影響、修理費用の増加などにつながってしまうため注意が必要です。

メンテナンスインジケーターの点灯は、ベンツ専用の診断機「DAS」を使用しないと消せません。
点灯したらベンツの専用診断機「DAS」がある整備工場に連絡し、診断と整備を受けましょう。

メンテナンスインジケーターは車の健康状態を示す重要なサインです。
定期的なメンテナンスをおこなうことで車の寿命を延ばし、結果的にコスト削減にもつながります。
適切に対応し、いつでも安全で快適なドライブを続けられるようにしましょう。

警告灯が点灯したときの注意点

ここでは、警告灯が点灯したときの注意点について解説します。

警告灯はベンツ専用の診断機「DAS」がないと点検できない・消せない


警告灯が点灯したら、ベンツ専用の診断機「DAS」を導入しているベンツ専門の整備工場に連絡して診断を受けましょう。

警告灯を消すには、DASを使用して診断し、実際に点検・整備をおこなった後にシステムをリセットする必要があります。

DASはベンツの各コントロールユニットと直接通信するため、エラーの正確な把握が可能です。
警告灯が点灯した原因を正しく特定し、適切な修理をおこなえます。

このようにDASを導入している整備工場で診断とメンテナンスを受けることによって、車の安全が確保できます。

事前の対策が重要

警告灯の点灯は、事前の対策によって防ぐことが重要です。

具体的な対策方法をいくつかご紹介します。

定期的なメンテナンス

警告灯の点灯を防ぐには、定期的なメンテナンスが重要です。

メーカーで推奨されているメンテナンススケジュールに従って、オイル交換、フィルター交換、各種液体のレベルチェックなどの点検を定期的に受けましょう。

ベンツ専用の診断機「DAS」を使って診断すると、問題を正確に発見し対処できます。

重大な故障を未然に防げるため、結果的に修理費用の節約につながります。

バッテリーの管理

バッテリーは多くの警告灯の点灯に関連する重要な部品です。

定期的にバッテリーの状態をチェックし、必要に応じて交換することで、電気系統の問題を防げます。

タイヤのチェック

適切な空気圧を維持し、定期的に摩耗や異常がないかチェックします。
ESP/ABS警告灯やタイヤ空気圧の警告を防ぐのにも有効です。


このように、事前の対策で警告灯の点灯は防げます。

弊社フォレストインターナショナルでもベンツ専用の診断機「DAS」を使用した点検・修理をおこなっております。

お客様とご相談しながら、予算に合わせた修理内容のご提案も可能です。

ベンツについてお困りのことがあれば、ぜひお気軽に弊社へご連絡ください。

警告灯を無視しない

警告灯が点灯した場合は無視せずに、すぐに対処することが大切です。

警告灯を無視したまま走行し続けると、深刻な故障や事故をまねく危険性があります。

例えば、エンジン警告灯を無視して走行を続けると、エンジンが焼き付いたり、突然エンジンが停止したりと、重大な故障を引き起こす可能性があります。

このような状況になると車の制御が困難になり、事故のリスクが高まって安全性が低下し非常に危険です。
問題がほかの部品にも影響してさらなる損傷につながり、高額な修理費用がかかってしまう危険性もあるので注意が必要です。

急加速や高速での走行は避ける

赤色の警告灯が点灯したときは、ただちに安全な場所に停車しましょう。
できるだけ早く安全な場所を見つけ、停車することを目指します。

高速道路などですぐに停車できない場合は急加速や高速走行は避け、車に負荷をかけないような運転を心がけます。

走行中に異音、異臭、振動などの異常がある場合には、停車後はエンジンを切ります。

車を停車したら、ロードサービスに連絡して対応してもらいましょう。

まとめ

車の警告灯の点灯を無視したまま走行し続けると事故や重大な故障につながり、修理費用も高額になる可能性があるので非常に危険です。

これらのリスクは早めの点検・修理で防げます。

ベンツ専用の診断機「DAS」を導入している整備工場で定期的にメンテナンスをおこない、警告灯の点灯を予防しましょう。

メルセデス・ベンツ専門店である弊社フォレストインターナショナルでは、ベンツ専用の診断機「DAS」を使用した点検・修理を承っております。

専門店ならではの豊富な知識と高い整備技術を活かし、お客様の快適なドライブをサポートいたします。

ベンツについて気になることがございましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。

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