ベンツCクラス W205のESPが故障しにくい理由を解説

ベンツ知識

ベンツは一般的に「ESPが弱い」という印象を持たれやすい車です。

しかしながら、ベンツCクラス W205に関しては、ほかのモデルと比べて故障率が低い傾向があります。

この記事では、W205がESPの故障が少ないといわれる理由や、ESPよりも注意したいW205の故障について詳しく解説しています。

ぜひ最後までお読みください。

ベンツCクラス W205のESPとは?

ESPとは、車の安全性と安定性を向上させるためのシステムです。

車の動きをリアルタイムで確認し、必要に応じてエンジンやブレーキをコンピューターで自動的に調整することで、横滑りやスピンを防ぎます。

ESPは、とくに雨や雪などの悪天候時や急カーブでの走行時に役立つ機能です。

運転中に不安定な状況が発生した際にはESPが作動するので、ドライバーはより運転に集中できます。

ベンツCクラス W205のESPは故障しにくい?

一般的に、ベンツのESPは故障しやすいとされています。

一方で、W205はほかのモデルと比較しても故障率が低く、トラブルが少ないという意見も多い車種です。

これは、W205が発売されていた2014年から2021年までの間に、多くの技術的改良がおこなわれたことが影響していると考えられます。

W205はベンツの中でも人気があり、多くのオーナーからのフィードバックが集まるモデルでした。
そのため、メルセデス・ベンツはそのフィードバックを踏まえて製造過程で品質管理を強化し、改善を重ねてきました。

このようにW205はほかのモデルに比べて問題点が改善されやすい傾向があり、ESPにおいても信頼性が高いとされています。

以上のようなことから、故障リスク回避の観点から見て、W205はおすすめの選択肢といえます。

しかしながら、W205でもESPの故障リスクは完全に排除はできません。

ESPの故障は車のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。
異常を感じるときは、ベンツ専用の診断機「DAS」を導入している整備工場で診断と修理を受けましょう。

定期的なメンテナンスと早期対応をおこなうことで、大きなトラブルや出費を防げます。

ESPよりも注意したいベンツCクラス W205の故障

ESPよりも注意したいのは、以下の3つの故障です。

ボルテージコンバーター

ボルテージコンバーターとは、バッテリーの電圧を変換させるための装置で、バックアップバッテリーとも呼ばれています。

ボルテージコンバーターが故障した場合の代表的な症状は以下のとおりです。

ボルテージコンバーターが故障した場合の代表的な症状

・警告灯の点灯
・アイドリングストップ機能の停止
・坂道発進時のホールド機能の停止

ボルテージコンバーターに異変が生じると、メーターに「バックアップバッテリー故障」の表示が出る場合があります。
これは、ボルテージコンバーターまたはその周辺の部品に問題があることを指す表示です。

ボルテージコンバーターが故障すると、アイドリングストップ機能が使用できません。
これにより燃費が低下し、ガソリン代が増加する可能性があります。
エンジンやほかの部品への負担も大きくなり、危険な状態です。

また、ボルテージコンバーターの故障は、坂道での発進時に使用されるホールド機能の停止につながります。
とくに坂道での運転が不便になり、安全性が低下します。

ボルテージコンバーターが故障したときの原因には、以下のようなことが考えられるでしょう。

ボルテージコンバーターが故障したときの原因

・経年劣化
・ヒューズ切れ
・内部でショートが発生

ボルテージコンバーターは時間と共に劣化するため、3年程度の間隔で交換が必要です。

そのほかの原因としては、ボルテージコンバーターに接続されているヒューズが切れ、通電できていないことも考えられます。

ヒューズとは、想定以上の電流が流れたときに経路を切断して、回路を保護する重要な部品です。
ボルテージコンバーターの内部で大量の電気が流れると、ヒューズが切れる原因となります。

ボルテージコンバーターが故障すると、車の安全装備が機能しなくなってしまい安全性が低下します。
警告が出たら、ベンツの専用診断機「DAS」がある整備工場で修理を受けましょう。

ベンツ専門店ならディーラーよりも安価で修理ができます。
社外部品を使用すれば、修理コストを大幅に抑えることも可能です。

純正HDDナビ

純正ナビにはデータ記録媒体としてHDDを使用しています。

そのHDDのナビが故障した場合、70万円前後の修理費用がかかってしまいます。

HDDのナビで画面が真黒くブラックアウトして動かないときや、警告メッセージが点いてナビが起動しない場合は復旧が難しく、ナビを交換するしか対策方法がありません。

このような事態は、事前にHDDからSSDに変更することで防止できます。

SSD化すると劇的に性能と耐久性が向上します。
万が一SSDが故障した場合でも、データのバックアップができるので安心です。

HDDとSSDの特徴は、以下の表のとおりです。

HDDの特徴SSDの特徴
・物理的な回転ディスクを使用してデータを保存する
・振動や衝撃に弱い
・高温多湿の環境で故障のリスクが高まる
・故障するとデータが失われる可能性があり、復旧が難しい
・フラッシュメモリ技術を使用する
・動く部品がないため、振動や衝撃に強い
・車内環境での耐久性がある
・読み込み速度が速い

ナビをSSDにすることで耐久性が増すため、トラブルを未然に防げます。
とくにW205ではHDD故障の報告が多く、SSD化が強く推奨されています。

SSD化については、こちらの記事で費用など詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。

エアサス

エアサスとは空気バネのことで、車高の高低を変えて走行中の衝撃を和らげる役割があります。

エアサスが故障した車の代表的な症状は以下のとおりです。

エアサスが故障した場合の代表的な症状

・警告メッセージの表示
・車高の低下
・乗り心地の悪化

エアサスが故障すると、メーターに「車高が低すぎます」や「故障」といった警告が表示される場合があります。

また、エンジンを停止した状態で一晩置くと後方の車高が下がる場合も、エアサス故障の可能性が高いでしょう。
この現象が起きると、エア漏れの可能性があります。

エアサスは車の乗り心地に関わる部品です。
運転中に不快な振動や揺れを感じるのであれば、エアサスの故障が考えられます。

エアサスが故障したときの原因は、以下のようなものが考えられます。

エアサスが故障したときの原因

・コンプレッサーの故障
・バルブブロックの故障
・エアバッグの劣化またはパンク
・エアサスセンサーの故障

・エンジンコントロールユニットの故障

エアサスの中心的な部品であるコンプレッサーやバルブブロック、エアバッグが故障した場合は、必要な空気が供給できなくなるため、車高が下がります。

また、エアサスは電子制御によって動いているため、センサーやコントロールユニットの不具合も、故障の原因のひとつです。

エアサスが故障した場合は、ベンツの専用診断機「DAS」がある整備工場で修理を受けましょう。
ディーラーよりも安価で修理できるうえに、必要な部品のみの交換で、コストをさらに抑えられます。

エアサスは複雑な部品のため、定期的な点検とメンテナンスが大切です。

ベンツの知識が豊富な専門店で定期的な整備を受けることで、エアサスの寿命を延ばし、安全で快適なドライブが楽しめます。

エアサスついては、こちらの記事で修理費用など詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。

まとめ

W205は、ほかのモデルと比べてESPの故障率が低い傾向にあります。
故障リスクを回避する観点から見ると、W205を選ぶのは賢明な選択といえます。

また、ESPよりも注意したいW205の3つの故障、ボルテージコンバーター、HDDナビ、エアサスについても解説しました。

車の異常を放置すると、事故や重大な故障につながり修理費用も高額になってしまいます。

このようなリスクは、早めの点検・修理で防げます。

ベンツの知識が豊富な専門店で定期的にメンテナンスをおこない、車を安全な状態に保ちましょう。

メルセデス・ベンツ専門店である弊社フォレストインターナショナルでは、ベンツ専用の診断機「DAS」を使用した点検・修理を承っております。

専門店ならではの豊富な知識と高い整備技術を活かし、お客様の快適なドライブをサポートいたします。

ベンツについて気になることがございましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。

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